「仕事が向いていないのかもしれない。」
そう感じたことはありませんか。
仕事で失敗したとき、人前でうまく話せなかったとき、周りの人は普通にできているように見えるのに、自分だけが苦しんでいるように感じるとき。
そんなとき、多くの人はまず「自分の能力が足りないからだ」と考えてしまいます。
私も、長い間そう思っていました。
会社員として働いていた頃、私は仕事がうまくいかないたびに、「もっと頑張らなければ」「もっと能力を身につけなければ」と、自分に足りないものばかり探していました。
でも、会社を辞めてから、自分の経験を一つずつ振り返る中で気づいたことがあります。
苦しかった理由は、本当に能力だけだったのだろうか。
もしかすると、その環境そのものが、自分には合っていなかったのではないか。
そう考えるようになってから、自分を責める気持ちは少しずつ変わっていきました。
この記事では、私自身の経験をもとに、「仕事が向いていない」と感じたときに、一度立ち止まって考えてほしい「環境との相性」という視点についてお話しします。
仕事が向いていないと感じると、私たちは自分を責めてしまう
仕事がうまくいかないとき、私たちはまず自分に原因を探そうとします。
「自分の能力が足りないからだ。」
「もっと頑張ればよかった。」
「みんなは普通にできているのに、自分だけができない。」
そんなふうに、自分を責めた経験がある人も多いのではないでしょうか。
私自身も会社員として働いていた頃、仕事で思うようにできないことがあるたびに、「自分には能力がないからだ」と考えていました。
周りには普通に仕事をこなしている人がたくさんいました。
その姿を見るたびに、「自分だけができない」「自分だけが向いていない」と感じていました。
だから私は、「もっと頑張らなければ」と思い続けていました。
もっと知識を身につければ変われる。
もっと経験を積めば変われる。
もっと自分を変えれば、今の苦しさもなくなる。
そう信じていたのです。
でも今振り返ると、私は「能力」という一つの視点だけで、自分の苦しさを説明しようとしていました。
その苦しさには、別の理由もあったのかもしれない。
そう考えられるようになったのは、ずっと後になってからでした。
私も「能力が足りない」と思っていました
会社員として働いていた頃、職場の全体会議で発言しなければならない日がありました。
会議では、私自身も十分に理解できていない内容が話し合われていました。
「もし質問されたらどうしよう。」
「うまく説明できなかったらどうしよう。」
そんなことばかり考えていて、会議の内容よりも、自分が失敗しないことばかりを気にしていました。
そして、私の番が来ました。
話し始めたものの、途中から頭が真っ白になりました。
何を話しているのか、自分でも分からなくなってしまったのです。
発言が終わっても、誰からも何も言われませんでした。
怒られたわけでも、責められたわけでもありません。
それなのに、家に帰ってからも、私の頭の中では一つの言葉が何度も繰り返されていました。
「何でもっと落ち着いて話せなかったの?」
あの日、一番厳しかったのは周りの人ではありません。
私自身でした。
私は、この出来事を「自分は能力がないからだ」と考えました。
もっと落ち着いて話せれば。
もっと人前で話すのが上手だったら。
そうやって、自分に足りないものばかり探し続けていました。
でも今振り返ると、あの苦しさは能力だけでは説明できなかったように思います。
私にとっては、十分に理解できていないことを、大勢の前で説明しなければならない環境そのものが、とても大きな負担だったのです。
あの出来事を「能力不足だった」で終わらせず、一つずつ振り返ってみたとき、私は初めて「環境との相性」という視点にたどり着きました。
能力だけではなく、「環境との相性」という視点もある
「あの会議でうまく話せなかったのは、自分の能力が足りなかったからだ。」
そう思い込み、自分に足りないものばかり探していました。
もちろん、知識や経験を身につけることは大切です。
でも、今振り返ると、あの出来事は能力だけでは説明できません。
私にとって苦しかったのは、「大勢の前で話すこと」そのものではありませんでした。
十分に理解できていないことを、大勢の前で説明しなければならない状況が、とても大きな負担だったのです。
もし、内容をしっかり理解した上で少人数に説明する場面だったら、感じ方は違っていたかもしれません。
もし、考える時間が十分にあったなら、結果も違っていたかもしれません。
そう考えるようになってから、私は少しずつ「能力がない」と決めつけるのをやめられるようになりました。
能力が原因だった部分もあったでしょう。
でも、それだけではありませんでした。
どんな環境なら自分は力を発揮しやすく、どんな環境だと苦しくなるのか。
その視点を持てるようになったことで、自分を責める気持ちは少しずつ変わっていったのです。
だから私は、「仕事が向いていない」と感じたときほど、自分を責める前に、一度だけ環境にも目を向けてみてほしいと思っています。
「能力がない」と決めつける前に、その環境は本当に自分に合っていたのだろうか。
その問いを持つことが、自分を理解する第一歩になるかもしれません。
自分を責める前に、自分へ問いかけてみてください
もし今、「仕事が向いていない」「自分には能力がない」と感じているなら、一度だけ立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
答えを急いで出す必要はありません。正しい答えを探す必要もありません。
大切なのは、自分を責める前に、自分を理解しようとしてみることです。
例えば、こんな問いです。
最近、自分を責めた出来事は何でしたか?
どんな場面で、「自分はダメだ」と感じたのでしょうか。
仕事での失敗かもしれません。
誰かとの会話かもしれません。
小さな出来事でも構いません。
そのとき、あなたは何を感じていましたか?
焦りでしょうか。
不安でしょうか。
恥ずかしさでしょうか。
怒りや悲しさだったかもしれません。
出来事だけではなく、そのときの気持ちも思い出してみてください。
あなたは、そのとき自分にどんな言葉をかけていましたか?
「もっと頑張ればよかった。」
「なんでこんなこともできないんだ。」
「やっぱり自分は向いていない。」
そんな言葉を、自分自身に向けていなかったでしょうか。
私は長い間、自分を責めることばかりに意識が向いていました。
でも、自分を責めた言葉を振り返るようになってから、少しずつ見える景色が変わりました。
苦しさは、出来事だけで生まれるものではありません。
その出来事を、自分がどう受け止めたのか。
そこにも、生きづらさを理解するヒントがあるのだと思っています。
まとめ|仕事が向いていないと思ったとき、自分を責める前に
仕事が向いていないと感じると、「自分には能力がないからだ」と考えてしまうことがあります。
でも、自分の経験を一つずつ振り返っていく中で、苦しかった理由は能力だけではないことに気づきました。
自分に合わない環境の中で働いていたことも、その苦しさの一つだったのです。
もちろん、すべての苦しさが環境だけで説明できるわけではありません。
能力や経験が影響する場面もあります。
だからこそ、「能力がない」「仕事が向いていない」とすぐに結論を出すのではなく、一度だけ立ち止まって考えてみてほしいのです。
自分は、どんな場面で苦しくなったのだろう。
そのとき、何を感じていたのだろう。
そして、自分にどんな言葉をかけていたのだろう。
その答えを急いで出す必要はありません。
一つずつ理解していく中で、自分に合う環境や働き方が少しずつ見えてくることもあると思います。
あなたに合う環境は、誰かが教えてくれるものではありません。
自分の苦しさを一つずつ理解していく中で、あなた自身の答えとして少しずつ見えてくるものだと、私は信じています。
関連記事
「人の目が気になって疲れるあなたへ|私が少しずつ楽になれた考え方」
→ 「周りの評価が気になってしまう苦しさ」について、私自身の経験をもとにまとめています。
「自分に合う環境とは何か|生きづらさを減らすために考えたいこと」
→ 「環境との相性」について、今回の記事より詳しく書いています。
「希望が持てないあなたへ|希望は理解の先に生まれると私が思う理由」
→ なぜ私は「理解すること」を大切にしているのか、その考えを書いた記事です。



コメント