休職したら楽になると思っていた|未来を考えたとき、初めて気づいた本当の気持ち

休職後に公園で一人未来について考える男性をイメージしたブログ記事のアイキャッチ 働き方

「休職したら、きっと楽になる。」

当時の私は、そう思っていました。

仕事へ行かなくていい。

朝、無理に起きなくていい。

毎日感じていた苦しさから解放されれば、少しずつ元気になれると思っていたのです。

実際、休職した直後は安心していました。

家族と過ごし、友達と笑い、自分の好きなように時間を使う。

会社員になってから忘れていた穏やかな毎日が戻ってきたように感じていました。

でも、時間がたつにつれて、別の感情が少しずつ心の中に生まれてきます。

「この先、どうしよう。」

その問いと向き合う中で、私は初めて自分の本当の気持ちに気づきました。

この記事では、休職した直後の安心から、「もうあの職場には戻らない」と決意するまでの約3か月間を振り返ります。

もし今、休職中でこれからどうすればいいのか分からず不安を感じている人がいたら、私の体験が何か一つでも考えるきっかけになれば嬉しいです。

休職して初めて感じた安心

休職して数日が過ぎた頃、私は実家で生活を始めていました。

前日まで毎日通っていた会社へは、もう行かなくていい。

朝起きても、急いで身支度をする必要はありません。

あれほど仕事のことばかり考えていた毎日が、急に止まったような感覚でした。

当時の私は、これから先のことよりも、

「今日は会社へ行かなくていい。」

その事実だけで十分でした。

家族と過ごした何気ない時間

実家へ帰った最初の夜。

家族と家でお寿司を食べました。

仕事の話はしませんでした。

ただ、家族と同じ食卓を囲み、ゆっくりご飯を食べていました。

それだけなのに、不思議と安心できました。

翌朝、何時に目が覚めたのかは覚えていません。

でも、起きた瞬間に思ったことだけは、今でもはっきり覚えています。

「今日は会社へ行かなくていい。」

「今は実家なんだ。」

休職する前の私は、休んだら何もできなくなると思っていました。

毎日寝たきりになり、何もする気力がなくなるのではないか。

そんなふうに想像していたのです。

でも実際は違いました。

家族と出かけたり、旅行へ行ったり、眠くなったら昼寝をしたり。

自分のペースで毎日を過ごしていました。

夜は相変わらず寝つきが悪く、眠れない日もありました。

それでも昼間は、胸の奥にずっとあった重たいものが、少しだけ軽くなったような感覚がありました。

一方で、仕事のメールだけはスマートフォンで確認していました。

「今、会社はどうなっているんだろう。」

仕事から離れたはずなのに、気になってしまう自分がいました。

完全に仕事を忘れられたわけではありません。

それでもあの頃の私は、

「もう仕事へ行かなくていい。」

その安心だけで、十分救われていたのだと思います。

休職した当日、私は安心よりも先に「申し訳ありません」という気持ちでいっぱいでした。
その日の出来事については、こちらの記事で詳しく書いています。

▶『休むことに罪悪感があるあなたへ|休職した日に私が何度も「申し訳ありません」と謝った理由』

毎週末だけが唯一の楽しみ

休職して一週間ほど経った頃でした。

大学時代の親友から連絡が来ました。

「久しぶりに会おう。」

その一言が、とても嬉しかったことを覚えています。

約一週間後、久しぶりに会いました。

会う前から楽しみで、実際に会ってみると、本当に楽しい時間でした。

笑って、ご飯を食べて、お酒を飲み、他愛もない話をする。

仕事をしていた頃は、頭の中から仕事のことが離れる時間はほとんどありませんでした。

でも、その時間だけは違いました。

会社のことも、将来のことも忘れて笑うことができました。

それからは、毎週のようにその親友と会うようになりました。

気づけば、

「早く週末にならないかな。」

そんなことばかり考えていました。

飲みに行くことが楽しみだったというより、

安心して自分らしく過ごせる時間が待ち遠しかったのだと思います。

仕事をしている頃の私は、常に気を張っていました。

失敗しないように。

怒られないように。

迷惑をかけないように。

そんなことばかり考えていました。

でも、友達と過ごす時間だけは違いました。

何も演じる必要がありませんでした。

仕事の話をしても否定されることはありません。

くだらない話をして笑い合うだけで、心が少し軽くなりました。

お酒が入ると、普段の自分より少しだけ前向きになれました。

「なんとかなるかもしれない。」

そう思える時間でした。

だから毎週末が待ち遠しかったのです。

一方で、それ以外の日は全く楽しみがありませんでした。

平日は実家で過ごし、

週末になると親友と会う。

そんな生活が続いていました。

休職して二か月ほど経った頃、

少しずつ違うことも考えるようになります。

「この先、どうしよう。」

時間だけが過ぎていくことに、不安を感じ始めていました。

転職もありじゃん

その日もいつものように大学時代の親友と会っていました。

何気ない会話の中で、友達がこう言いました。

「転職もありじゃん。」

「大学に入り直すのもありだし。」

その言葉を聞いた瞬間、

会社へ戻る以外の道もあることに初めて気づきました。

それまでの私は、

同じ部署に復職するか。

今の会社の別の部署で働き続けるか。

その二つしか考えていませんでした。

でも、その日初めて、

「人生には他にも選択肢がある。」

そう思えたのです。

もちろん、その場で退職を決めたわけではありません。

でも、

「戻りたくない。」

と思っていた気持ちは、

少しずつ

「もう辞めよう。」

という気持ちへ変わり始めていました。

今振り返ると、

親友は私の人生を変えようとして言ったわけではありません。

ただ、一つの選択肢を教えてくれただけです。

でも当時の私にとって、その一言は、

自分の人生を見つめ直す大きなきっかけになりました。

「もう戻らない」と決めた日

もともと、復職しても自分の居場所はないと思っていました。

残業は変わらない。

分からない仕事はまた増える。

職場には苦手だった人もいる。

そんな環境へ戻る自分を、どうしても想像できませんでした。

一方で、退職することも怖く感じていました。

お世話になった上司へ退職を伝えること。

以前一緒に働いていた人たちへ、きちんと挨拶もできないまま辞めること。

そして、大企業を辞めることへの不安。

いろいろな迷いがありました。

それでも最後に私の背中を押したのは、

別の理由でした。

もし会社に残れば、

これからも転勤が続く。

環境が変わるたびに、

また同じように苦しむかもしれない。

その未来を想像したとき、

私は初めて思いました。

「この働き方は、自分には続けられない。」

このとき初めて、「仕事がつらい」のではなく、「自分に合わない環境だったのかもしれない」と考えるようになりました。

環境との相性については、こちらの記事でも詳しく書いています。

▶『自分に合う環境とは?|生きづらさを減らすために考えたいこと』

会社が嫌だったからではありません。

仕事が嫌いだったからでもありません。

自分に合わない働き方を、この先何年も続けることが怖かった。

それが、本当の理由だったのです。

だから私は、

その年度末で会社を退職することを決めました。

今だから分かること

休職したばかりの頃の私は、毎日が少しずつ楽になっていくように感じていました。

会社へ行かなくていい。

朝、目覚ましで起きなくていい。

週末には友達と会って笑うことができる。

そんな生活が続くうちに、「もう大丈夫なのかもしれない」と思うこともありました。

でも、本当に変わったのは体調だけではありませんでした。

少しずつ心に余裕ができたことで、それまで考えられなかった未来を考えられるようになったのです。

もし会社へ戻ったらどうなるだろう。

もし今の働き方を続けたらどうなるだろう。

そんなことを想像したとき、私は初めて気づきました。

戻りたくないと思っていたのは、会社そのものではなく、自分に合わない働き方を続ける未来だったということに。

当時の私は、「辞めたい」という気持ちに理由を探していました。

当時は「辞めたいと思う自分が弱いだけなのではないか」と何度も自分を責めていました。

自分を責め続けてしまう苦しさについては、こちらの記事でも書いています。

▶『自分を責め続けてしまう人へ』

転勤が嫌だったから。

残業が多かったから。

人間関係が苦しかったから。

もちろん、それらも理由の一つだったと思います。

でも今振り返ると、一番大きかったのは、

「この働き方を何年も続ける自分を想像できなかったこと」

でした。

だから私は、この記事を読んでいるあなたに「辞めたほうがいい」と言いたいわけではありません。

休職を勧めたいわけでもありません。

ただ、一つだけ問いかけてみてほしいことがあります。

もし今の働き方が、この先5年、10年と続くとしたら、あなたはどんな人生を思い浮かべますか。

その答えの中に、今のあなたがまだ言葉にできていない本音が隠れているのかもしれません。

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